1985年、夜10時。それまで淡々と事実を読み上げるだけだったニュースの風景が、一変しました。ネクタイを緩め、時に激昂し、時に鼻で笑う。久米宏が報道を「ショー」へと昇華させた瞬間です。
全盛期の推定年収は3億円、生涯所得は42億円を上回ると囁かれます。しかし、彼が遺したのは巨額の数字だけではありません。2011年、震災の報を聞くやいなや、個人で2億円の義援金を投じたその決断。そこには、単なる富裕層の余裕を超えた、強烈な「覚悟」が宿っていました。

あの頃、夜10時になると自然にテレビをつけていましたよね。彼がどれほどの財を築き、どう使ったのか。その裏側を秒速把握!
久米宏の資産の舞台裏には?
久米氏の資産形成は、驚くほど合理的です。多くのスターが節税のために個人事務所を作るなか、彼は「オフィス・トゥー・ワン」という既存の組織に身を置き続けました。
- 役割の分担
ギャラ交渉や経理といった「世俗的な事務」はプロに任せ、自分は「言葉」を研ぎ澄ますことに全精力を注ぐ。この徹底した分業が、1回300万円とも言われる破格の出演料を20年維持させたエンジンです。 - 守りの資産
拠点は都心の超一等地。流動性の高い預金や株式に加え、価値が揺るがない不動産をポートフォリオの核に据えました。 - 寄付という流動性
2億円を即座に動かせるキャッシュ。それは、彼が「金に使われる」のではなく、明確な意志を持って「金をコントロールしていた」証左でもあります。



自分で会社を作ったほうが実入りは良さそうなのに…。プロとしての『専念』が、結果としてこれほどの巨額資産に繋がったんですね。
「ほにゃらら」と挫折|久米宏がどん底で見つけた金脈とは?
今では当たり前に使われる「ほにゃらら」。この言葉は『ぴったし カン・カン』の司会席から生まれました。正解を隠すための遊び心。その裏には、かつて「放送事故」で炎上し、数年間の窓際生活を余儀なくされた男の、執念とも言える客観視点がありました。
「自分はニュースの専門家ではない。視聴者の代表だ」
この自己定義が、彼の最大の資産となりました。専門用語を排除し、権力への違和感を隠さない。その姿勢が、スポンサーの顔色を伺う放送界で圧倒的な「個」のブランドを確立させたのです。



どん底の窓際時代に、自分を客観視し続けたからこそ、誰の耳にも届く言葉『ほにゃらら』を掴み取れたのかもしれませんね。
久米宏について世間の反応は?
2026年1月、訃報。日本中が、一つの時代の終わりを突きつけられました。
「本当の親友だった」
黒柳徹子氏の言葉に、生放送という戦場で背中を預け合った二人の深い絆が滲みます。
「かなわない。自分を奮い立たせるために、あえて久米さんを嫌おうとした」
古舘伊知郎氏の独白には、先駆者への畏怖が凝縮されていました。
SNSでは、その毒舌を懐かしむ声とともに、引き際の潔さを称える声が絶えません。
かつての視聴者たちは、彼が画面から消えた後の寂しさを、自らの人生の断片と重ね合わせています。



古舘さんの言葉、胸に刺さります。憧れすぎて遠ざける。久米さんはそれほど高い壁だったのですね。
久米宏の「思考」を盗む書籍は?
彼が遺した知恵を、自身のキャリアに転用するための2冊をご紹介します。
📙『久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった』
2023年に綴られた、最初で最後の本格的な自叙伝。音楽番組と報道番組。一見正反対の現場を、彼は同じ「ショー」として捉えました。予定調和を嫌い、本番の揺らぎを面白さに変える。その勝負師としての思考が、1ページごとに脈打っています。
📘『影響力の武器:なぜ、人は動かされるのか』
久米氏がなぜ「代弁者」としてこれほどの影響力を持てたのか。権威への反抗と、大衆への説得。その心理的トリックを体系化するのに、これ以上の本はありません。久米流の『人心掌握』を、単なる才能で終わらせないための理論がここにあります。
まとめ
久米宏氏が築いた10億円超の資産。それは、時に「殺される覚悟で」カメラの前に立った彼への、時代の報酬です。
「お金のために働く」フェーズを超え、自分の美学を貫くために富を使う。2億円の寄付、そして晩年の穏やかなヨット生活。そこには、数字に振り回されない真の自由がありました。
まずは、身近な仕事で「自分だけの言葉」を紡ぐことから始めてみませんか。久米氏がそうであったように、誰かの違和感を代弁するその一歩が、あなただけの無形資産を育てるはずです。



10億円という数字の向こう側に、一人の男の凄まじい覚悟が見えました。ただ貯めるだけでなく、美学を持って使う。そんな大人に少しでも近づきたいと思わされます。
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